「長モノミニって、非常に生活感のあるクルマですよね」
と「インペリアルクラフト大阪」の代表、辻育也さんは語る。
「当時のカタログを見ても、ピクニックセットを乗せている家族の絵とかが載っているんです。『このクルマで旅行しようよ』というメーカーからのメッセージが、すごく伝わってくるんです。そんな長モノは、本当の実用車だと思うんですよ。」
本当の実用車だからこそ、辻さんは今の道路事情に合うレストアを長モノミニに施したいと考えた。それが、1300cエンジン化とクーラーの搭載というわけだ。
「お客様の要請によっては、オリジナルを忠実に継承したレストアももちろん行っています。それぞれのユーザーの方がそれぞれのスタイルでミニを楽しんでいただければいいのですからね。」
インペリアルクラフト大阪の1300cc化レストアは、同社のレストアプランのひとつというわけだ。 「1300ccエンジンは、トルクで走れるという特性があります。スタートダッシュもいいですね。」つまり、車体の大きい長モノミニには非常に適したエンジンというわけだ。「それに、1300ccのほうがオーバーヒートしにくいんです。」 だが、ベースとなるカントリーマンやトラベラーの車体が、今どんどん少なくなっていると辻さん。「イギリス本国でも、程度のいい車体は中々見つからなくなっています。
そこで今、当店でおススメしているベース車が、クラブマンエステートです。」年式が高い分、ボディの状態もいいそうだ。 「先程お話ししたように、長モノは実用車です。オーナーのみなさんには、どんどん実用として使っていただきたいですね。そのための1300cc化なのですから」