どこから見ても、オースチンミニのカントリーマンではないか。絵の具やクレヨンの水色をイメージさせるボディーカラーやリアのウッドフレームなど、その製作過程を知らない人にはこの車が78年式のミニクラブマンのエステートがベースであることなどわかるはずもない。 59年にデビューしたミニは、60年に入ってバンやピックアップ、カントリーマンとボディーバリエーションを増やしていった。カントリーマンとなると、最も新しくても69年式。ここまで年数が経過していると、程度よく維持されている個体もそう多くはない。本物へのこだわりが強くなければ、新しいボディーをベースにするに越したことはない。それが、古い車と長く付き合う秘訣でもある。そこで選ばれたのがクラブマンエステートで、フレームに錆が少ない個体をベースに、フロントまわりは最終型に近い外装パネルを装着したという。 内装は、オーナーこだわりのクリーム色のレザーに張替えられている。エアコンやATなど、オールシーズンが快適でイージードライブできるアイテムが組み合わされるあたりは、インペリアルクラフト大阪の得意とするところだ。